友愛で迷走する民主党政権

民主党が、マニフェストを実現すべく、迷走している。
そりゃまあ、マニフェストは公約であるからして、実現にやっきになるのは当然だろう。しかし、その姿は、優等生が全科目(ただし体育はのぞく)満点の完ぺき主義をめざして、わき目もふらずにまい進する姿を思い起こさせる。もしくは、エリートサラリーマンが、上司の重箱の隅を突くような小言を気に病んで、さらに完璧を期すべく休みも返上して書類作りに精を出しているようなものか。

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友愛の外交

鳩山政権の外交デビューは、上々の滑り出し、と国内各誌が報道しているけれど、きっと苦々しく思って聞いている輩も多いことだろう。
特に、反米主義者の面々は、あれだけ「対等な関係」「東アジア共同体」を口にしながら、いざ政権を取ってみると、「ユキオ」「バラク」と呼び合う関係を構築しただの、インド洋での自衛隊給油問題は、代案を作ることでクリントン外務大臣に笑顔で迎えられたりという光景を見聞きして、「裏切り者!」と叫びたくもなっているのではないだろうか。

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夏の思い出

選挙期間中は、特定の候補について、あれこれと書くわけにはゆかないので自粛していたが、やっと終わったので、書くことにしよう。
やはりというか、当然というべきか、民主党の地滑り的大勝で幕を閉じた、2009年の衆院選。終わってみれば、いつか体験した感覚が甦ってきた。たしか、最近のことだったと思い返せば、2005年の9月、郵政選挙での自民党の圧勝のあとの感覚と同じだ。
日本の政治はマトモだ、というほっとした感覚。

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田舎のポスター

ついに衆院解散、総選挙だ。
案の定、解散直前に自民党内は裏切り者(与謝野馨財務相)が出たり、反乱軍(中川秀直、武部勤両元幹事長、鳩山邦夫前総務相ら)が蜂起したりしたが、解散のその日は腰砕けでおとなしくなった。彼らといえども、公認を失えば、もし小選挙区で負けた場合、比例区での復活の目がなくなるからだ。
関係ないのに割を食らったのが自民党の都議会議員たちで、都政に対してというよりも、国政への不満のせいで、落選の憂き目にあってしまった。そんなわけで、彼ら同様、麻生首相と心中するのはごめんだと、現役衆議院議員たちが思ったとしてもしかたないだろう。

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Behind the mask

先々週、ドラッグストアやコンビニから、いっせいに風邪マスクが姿を消した。無論、東京でも、インフルエンザ患者が発生したからだが、誰がいったいインフルエンザにはマスクが有効だなどと言ったのだろう。
実際、電車の中では、仮面をかぶるようにマスクをしたサラリーマンばかりが目につくようになった。ほんとうのところ、ゴーグルでもしなければ、ウイルスは目からも侵入するし、電車でつり革にも手すりにもつかまらないで立っているのは困難だろう。
風邪マスクぐらいでウイルスの進入が防げるわけはなく、現にマスクをして街を歩いているのは日本の国民ぐらいらしい。
マスクは、風邪やインフルエンザに罹った人が、他人にウイルスを撒き散らすのを防ぐためには有効だ。だから、熱のある人に、マスクが行き渡らない、というような状況は本末転倒なのである。が、きっと、今マスクをしている人たちは、健康なのだろう。咳などしていない人たちばかりに見えるしね。

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もちつけ! みんな!

へべれけ大臣の次は、舛添パニック大臣だ。
朝から晩まで働いて・・・雨ニモ負ケズ風ニモ負ケズ・・・横浜ニ感染シテイソウナ高校生アレバ、行ッテ看病シテヤリ、名古屋ニマタモヤ感染ノ恐レノアル発熱患者ガアレバ、怖ガラナクテモイイ、トイイ。ミンナニでくのぼート呼バレ・・・毎度毎度、記者会見を開いて、国民を恐怖に陥れた後に、新型インフルエンザではありませんでした、などというのは、ほんとにデクノボーだよ! と言いたくなるのである(言いたくなりません? みなさん)。

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ボーナスカットが来たーーーーっ!!!

久々のエントリーだというのに暗い話で申し訳ない。
しかし、いまやぼくと同年代の40代サラリーマンで部やチームの長をしている人を共通に襲う理不尽な状況だと思うので、それを書きたいと思う。
昨年末に、部のタクシー代、会合費、国内外の出張費を30%削減せよと部長に指示があった。
しかも、最近は労働基準監督局の労働時間に対する指導が厳しいらしい。
医療費を削減したいからなのだろうか、重篤な病気に3ヵ月後にかかる蓋然性がそれ以上働くと高いというデータがあるとかで、部員の労働時間を月240時間以内にしろと、部長は言われている。

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へべれけ大臣、日本を救う

「大臣、ここはひとつ、あの手でゆくしかありません」大臣秘書が、耳打ちして言った。
「いや、おれは最近、血圧が高くて、あまり酒は飲まないことにしてるんだ。それに、過去、ずいぶんと酒で失敗しているしな。3年前の農相のときの国会答弁だ。あのときも酒と風邪薬で朦朧としてきて、最後は何をしゃべっているのかわからなくなった。考えてみるとあの頃は、政調会長もやっていて、ストレス溜まって飲んでばかりいたんだ。それに小泉内閣のとき、経済産業相をもう1回やれというのも寝耳に水で、もう飲んでしまったあとだった。内閣改造で解任と決まったのに、いきなり再任だからな。あれには参ったよ」財務大臣はあくびをして言った。ゆうべもずいぶん飲んだらしい。

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ビジネスパーソンは、フロスト警部をめざせ!

2008年に、久しぶりにミステリーのフロスト警部シリーズの新刊翻訳が出た。『フロスト気質』(R.D. ウィングフィールド (著)創元推理文庫)である。
このシリーズは、およそミステリーファンなら、読まない人はいないと思われる人気作品だ。だから、特に解説はいらないと思うが(なぜなら、ネットに山のように感想文が書き込まれているから)、今さらよく読んでみると、フロスト警部もの、ビジネスパーソンのロールモデルとしても読めるんですね。

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「もりたく」の言葉に(少し)期待

森永卓郎という経済評論家がいる。
経済評論家というと、やれケインズがどうしたとか、流動性が足りてるとか足りていないとか、日銀金利が○%上がったとか、よくわからないジャーゴン(専門語)を撒き散らして、景気の先行きがどうなるのか占う専門家、といったイメージだ。
中には、謹厳な学者の仮面の下に、とんでもない性癖をもった御仁もいたりして、大学の先生なのに痴漢行為で2度も3度も逮捕されているという、別の意味での有名人の経済評論家もいたりするけれど。・・・いや、こういう経済評論家はレアケースで、だいたいがどこが面白くてこんな七面倒くさい学問をやっているのだろう、と素人は考えてしまうのだ。

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