月別アーカイブ: 2007年8月

中間層の解体

海水浴から帰ってきたら、大損していた。。。というような投資家が続出した、今回の株安と円急騰。サブプライムローンに端を発した世界同時株安と、それに伴う円高だということだが、マーケットの混乱は、23日の400円超の反発で、ひとまず復調したようにも見える。しかし、金融破綻の時みたいに、根本原因が容易につかめるならまだしも、今回はどこに病巣があるのか見当がつかないことが不気味だ。単に株価の揺り戻しで、何もなかったかのように済ますわけにもゆかないだろう。なぜといって、根本原因が不明なままでは、ついこのあいだまで、世界的な金余り状態だったものが、いつまたとたんに信用収縮しかねないものとも限らないからだ。

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日本の会社の好業績って、つまり円安が作った幻ってこと?

株の世界同時暴落が止まらない。
今日はとうとう日経平均が870円も下げた。
こんな解釈不能なパニック相場、昨年のライブドアショックよりもすごい。
お金のほとんどを株で運用しているぼくは、毎日毎日船酔い状態である。
以下はシロウト談義であることを予めお断りしておく。
2週間くらい前だったかに米国の低所得者向け住宅ローンの焦げ付きが市場で表面化した。
もっともこれ自体は、昨年冬、FRB議長がグリーンスパンからバーナンキに交代したとき、マエストロと賞賛されたグリーンスパンの負の遺産と言われ続けてきた問題だ。
だからリスク自体は市場の専門家はわかっていたはず。
市場がこのリスクを織り込まないのをいいことに投資家は知らんふりしていたけど、それももう限界ということなのかもしれない。

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きつねの権力

安倍晋三首相の口癖に、「しっかり」という言葉がある。しっかりと仕事をしてゆきたい、しっかりと実現してゆきたい、というような感じである。ほんとうは、参院選もしっかりと勝利するつもりであったのだが、取り巻きが次々と馬脚を現し、まるでしっかりしていなかったため、地滑り的大敗などという不名誉な結果が、しっかりと新聞の見出しに踊ってしまった。
シンゾー君、しっかりしなさい! と子供の頃から言われていたのだろう、「はい! しっかりやります!」と答えていたかどうかはわからないが、口癖になってしまったのにちがいない。きっと偉大な父君、祖父の後をついだことは、彼にとってよかったにはちがいないが、何度もしっかり、しっかり、を言われ続けてきたものだから、これで存外自分はしっかりしている、とばかり勘違いして、しっかりとした政治家になれなかったのだろう。

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