謎のフロッピーディスク

またしばらく、投稿の間が空いてしまった。
民主党のごたごたについて、書こう書こうと思っていたが、あまりに低レベルな議論ばかりが横行するので、げんなりして、そのままにしてしまった。
ひとつ書いておくとすれば、菅首相は小沢グループの力を借りなければ政権運営ができないし、小沢氏も政権与党に留まるためには、反対派と手を組まないわけにはいかない、という当たり前の事実だ。お互い、相手の力を頼みにしているのであるから、対立も協力もするのは当然である。
子どもじゃないんだから、鳩山氏が風見鶏みたいに飛び回らずとも、民主党は挙党体制で政権運営を行うのが当然だ。トロイカだとか、なんだとか、派閥争いの記事が好きなのは、社内政治にばかり関心をもつサラリーマンのオジサンたちだけだろう。(だから、賃金労働者のオジサン向けの記事ばかりが流行る)

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「自炊」って知ってます?

asahi.comに、『「自力で電子書籍」派、増える』という記事が出ていました。
「本やコミックの背表紙を切り落とし、全ページをスキャナーで読み込んで自家製の電子書籍を作る人が増えている。新型情報端末iPad(アイパッド)など、電子書籍を読める機器の登場が追い風になり、裁断機やスキャナーの売り上げも伸びている。」とのこと。
薄々聞いてはいましたが、自分で蔵書をスキャンして持ち歩いて読む人が出てきているんですね。
ま、昔の「エア・チェック」と同じでしょうか・・・

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事業仕分け VS インフレターゲティング

やはりこうなったか・・・という感の強い、参院選の中間結果。
こうなったというのは、民主惨敗、というより、旧党派退潮と第三極、つまりはみんなの党の躍進のことである。
すでに、消費税増税論議にいきなり火がついてしまい、あれよあれよという間に選挙の争点になってしまってからは、増税なき財政再建(ちょっと疑問だけど)を掲げるみんなの党が人気を博していたことからも、結果は見えていた。
このままでは、議席0から、いきなり二桁に乗せかねない。渡辺喜美という政治家、なかなかのヴィルトナを持っていそうである。
一つ前の書き込みで、うかつに「新政権には、大きく3つの使命があるだろう。ひとつめは、破綻寸前の借金財政の建て直し、すなわち国民への説明責任を果たして、消費税率アップを実現することだ」などと書いてしまったのがいけなかったかもしれない・・・

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フォルトナとヴィルトナ

政治家は、その出自に、自分の力ではどうにもできない宿命を負っている。このことを、『君主論』のマキャベリは、著作の中で、君主に必要な資質は、フォルトナとヴィルトナだと表現した。
君主は、力(ヴィルトナ)だけでは国家を治めることはできず、運(フォルトナ)を持たずば君主たりえない。逆に言えば、力およばず、一敗地に塗れても、運がなかったと慰めになるやもしれない。
小泉、安倍、福田、麻生、鳩山と続いた政権は、最初のひとりを除き、フォルトナ(世襲という僥倖)はあったけれども、ヴィルトナがなかった。そう考えると、フォルトナとヴィルトナを併せ持った小泉純一郎こそ、5年の長期政権を全うするための条件を完備していたのだと言えるだろう。

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オウンゴールで自滅

せっかく好機をものにして、よい結果が出せたはずなのに、オウンゴールで自滅してしまった。
沈滞ムードが漂っていた日本が、やっと顔を上げて、前進するきっかけができたのに、またもや暗雲が垂れ込めてきた、といっていいだろう。
すべては指揮官の責任である・・・。

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ビジネスパーソンのための鄧小平

ゴールデンウイークの休みの間に、ベンジャミン・ヤンという、中国人で、鄧小平の息子とマブダチだという学者の書いた、『鄧小平 政治的伝記』(岩波現代文庫)を読んだ。
私はわりと鄧小平という政治家には興味を持っており、いくつか伝記を読んでいて、同書も気になっていたのだが未読のままにしていたのを、連休中にふと思い立って、巻おくあたわずという感じに読みきった。それほど、面白かったのである。

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民主党 VS 自民党 VS みんなの党 VS (たちあがれ日本)

「立ち枯れ」とか「たそがれ」とか揶揄されて登場した、本格派新党「たちあがれ日本」。本格派と称する所以は、超ベテラン(平均年齢70歳)の大政治家たちが、これまたこのあいだまでは大政党であった自民党をスピンアウトして立ち上げた政党だからですが。
今度の参院選、みんな本気でやる気があるのだろうかと(特に自民党)、憂慮していましたが、年寄り方はかえって元気なんですね。少し(ほんの少しですが)安心しました。
民主党は、何もしてないのに、勝手にライバルの自民党が自壊してくれたおかげで安心しきっているようですが、そんなに甘くはないでしょう。

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新入社員に捧ぐ

新入社員の諸君、入社、おめでとうございます。
いきなりですが、たぶん皆さんは、日曜の夜になると、明日朝、会社に行きたくないな、と思うにちがいありません。
何? そんなことはない? 会社に行くのがわくわくする? それはまあ、シアワセなことですね。無理して言わなくてもいいですよ。そんなこと言えるのは、会社では社長ただひとりだけですからね、普通は。
いや、社長でさえ、苦しいときは、「ああ、今日は会社行きたくないな」と思うかもしれません。でも、社長さんはそういう時は、休めるからいいんですよね。

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国母和宏を讃える

突然ですが、あなたはバンクーバーオリンピック、男子ハーフパイプの日本代表選手、国母和宏が嫌いですか? いや、彼を嫌いではないまでも、「腰パン」と呼ばれるパンツの履き方や、人を小ばかにしたような会見への応対を我慢ならないと思いますか?
日本の代表なんだから、服装も発言も、品位があるべきだ? そうですか。なかなか手厳しいですね。
でも、あれだけバッシングされながら、8位入賞は賞賛に値すると思いませんか? メダルを取らなければ、あれだけの騒動は帳消しにはならない? そうですか。ダブルコークスクリューの着地が決まっていれば、日本に貢献できたのにですって? いつの間に、スノーボードの技の名前も覚えたんですね。

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場外乱闘はまだこれからだ

予算審議の通常国会前に、わが国の政治は、まるでアジアの一小国のそれのように泥沼の様相を呈してきた。少なくとも、私には先進国のまともな政治とはとても思えないのだ。
一国の総理大臣が、「(検察と)どうぞ闘ってください」などと与党の幹事長に声をかけるなどということがあってよいものか。野党の谷垣総裁が言うように「不穏当な」発言だとは思えないが、政権与党が、検察と戦わなくてはならない構図が、ロッキード事件以来いまだに変わっていないことが驚きだ。

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