大暴落 2008

FRBのバーナンキ議長が、サブプライム問題での判断ミスを認めたらしい。実にあっさりしたものだ。自分で言わなくても、FRBの対応が後手に回ったことぐらい、衆目の一致するところだろう。
ジョン・ケネス・ガルブレイスの著書、『大暴落 1929』(日経BP社)を読むと、1929年のFRBも同じ過ちを犯したことが書いてある。すなわち、FRBは景気を悪化させることに対して臆病になり、崩壊寸前の市場に対して、沈黙を守っていたのである。
というわけで、『大暴落 1929』を通して、今の世界恐慌を透かしてみると・・・

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個人投資家の選択その2。

金曜日の相場は下げやすい。
週末の48時間をリスクにさらすのが危険だからなのだろう。
先々週の10日もそうだったが、24日も10%近い大暴落となった。
1929年の大恐慌のとき、ニューヨーク市場はピークから3年で85%下げたそうである。
日経平均は、ざっくり言うと、直近の最高値がサブプライム問題が表面化する直前の2007年の7月の18000円くらい。
これを大恐慌にそのまま当てはめれば、2010年の夏に日経平均は2700円になることになる。
現在値の三分の一くらいになって下げ止まるわけだ。

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個人投資家の選択。

株式相場の大暴落が始まってから、ネット証券の口座開設・再開請求が通常ペースの5倍くらいになったというニュースがあった。
もちろん多くは未経験に近い小口の個人投資家なのだろう。
じっさい、ぼくのところにも、投資なんてまったく考えたことがなさそうな後輩が来て、株を始めたいと言い出すくらいだ。
今まで取引してきた個人投資家も買い越しているというから、みんなたくましいものだと思う。

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某国のイージス

海上自衛隊、第三管区海上保安区所属のイージス艦「あなご」は、高知県沖合いにて、国籍不明の潜水艦の暗号無線通信を傍受した。
以下、暗号文の解読。
「お、ついに領海内に入ったぞ」
「艦長、いいんですか? 浮上しなくて。領海内は国際海洋法で、潜水航行は認められていませんよ」

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歴史の歯車を動かすためには。。

今回の自民党総裁選。
今まで見たことがないほどの茶番である。
もっともひどいと思うのは、総選挙の日程が先に決まっていることだ。
衆議院の解散は総理大臣の専権事項であるはず。
福田現総理は、解散はしないのだ。
そして、次の新しい総理大臣は、まだ決まっていない。
それなのに、衆議院を解散し、総選挙する日程まで、マスコミが勝手に書いている。
日本はこれで本当に法治国家なのだろうか。

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ヘッドハンティングがキターッ!

今週はじめ、会社にヘッドハンティングと称する電話がかかってきた。
「ぜひシリーズものの編集長か、新規事業立ち上げの責任者として迎えたい会社がある。まず、お目にかかって説明したい」
この「編集長」とか「新規事業」という言葉がなんとも耳ざわりがいい。
では、どうしてこちらを知ったのか、あれこれ質問すると、なんだかよくわからない。
「ネットで見て」「お仕事の評判を聞いて」とあいまいなのだ。
最近、部下にマンション購入の営業電話が多いので、これもその変形版の、展示会商法への連れ出しかと思った。
なので、「私の仕事も知らない、相手の会社も言わない。これでは会いようがない」
と電話を切ったのだが。。。

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『座右のニーチェ』斎藤孝(光文社新書)を読む

仕事に役立つ哲学本、メタフィジクスというのはありふれた発想で、現に私も「ビジネスマンのメタフィジクス」などといういつ終わりになるやも知れない企画を、亀の歩みで書き続けている。
斎藤孝先生といえば、大ベストセラー『声に出して読みたい日本語』の作者で、今は『座右の』シリーズが売れている。その1冊に、ニーチェが取り上げられていたので、「おや」と思い、読んでみた。
斎藤先生とニーチェの取り合わせに、意外な感がしたのだ。

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編集者大淘汰時代始まる?

最近、とても恐ろしい予感がしている。
編集者の大淘汰が始まるのではないか。
本が売れないのは前々から。
しかしそれにしても、ロングテールの角度が急激化しているような気がしてならない。
そういう感じ、なのでデータがあるわけではない。
しかし、7月23日に出るハリポタ最終巻が、上下だけど180万部だというのに、自分のところで出す書籍は……もうまったく比較にならない。
きちんとリサーチすれば、確実にそうなっていると思う。

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またも永田町にCIA謀殺説が!

ここのところ、ある原稿の裏取り調査で、永田町に出入りしている。
編集者が調査のためにここまでやらないといけないくらい、内容が微妙な原稿だからなのだが、それにしても永田町は相変わら謀略話が跋扈している。
その一面は、鳩山法相の味のある発言の数々からも垣間見えた通りだ。
現在、ぼくがつかんだ謀略スクープをご紹介しよう。
田村秀明という参議院議員をご存知だったろうか。
防衛大学校一期生で、空軍大将まで務めた自衛隊の大幹部。
金丸信の全盛時代に、自ら党費を立て替え党員を集めて比例区の当選圏に入る工作までして当選した。
「ご存知だったろうか」と書いたのは、田村議員は今年1月4日、肺がんで病院内で死亡したからだ。

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3年で辞めた若者はどこへ行ったのか

ビジネスマンのメタフィジックも、だいぶ間が空いてしまった。このまま、連載(?)終了になると、誰もが思われたであろう。(というより、誰も読んではいないだろうけれど)
しかし、しつこく続けるのである。なぜといって、現実のビジネスの世界は、さまざまな難問が待ち構えていて、今すぐにでも、メタフィジックによる解決を求められているからだ(って、ほんとか?)。
そうした要望に答えて、今回は、難問のひとつである「なぜ若者は会社を3年で辞めるのか」という課題に取り組むこととしよう。(って、そんなに簡単に取り組めるものか?)

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