クリエイティブの現場に近いのは?

ある映画業界の人とこんな話をした。
最近の映画館のスクリーンは、テレビドラマで埋まっている。
映画会社はテレビ局と組んで、テレビドラマのように映画を作っていく。
そのため映画会社は自分で映画が作れなくなった。
映画スターも脚本家も育てられなくなった、と。
しかし出版社にいるぼくから見ると、最近のテレビドラマのほとんどは原作もの。
最近のテレビ画面は、出版社がつくる漫画や小説で埋まっている。
テレビ局だって自分で原作が作れず、脚本家も育てられなくなっていはしないか。
ということは、出版社がいちばんクリエイターに近いのだ。
最近は雑誌の売れ行きが壊滅状態で、本も売れない。
読者はネットに行ってしまった。
出版社なんて、こんなに長時間働いても黒字にならなくて、なんのためにあるの?
などと、つい自分を見失うときもあったが、改めてその役割がわかった気がする。
クリエイティブな才能に最初に立会い、育てるのは、出版社の役割なのだ、と。

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