民主党 VS 自民党 VS みんなの党 VS (たちあがれ日本)

「立ち枯れ」とか「たそがれ」とか揶揄されて登場した、本格派新党「たちあがれ日本」。本格派と称する所以は、超ベテラン(平均年齢70歳)の大政治家たちが、これまたこのあいだまでは大政党であった自民党をスピンアウトして立ち上げた政党だからですが。
今度の参院選、みんな本気でやる気があるのだろうかと(特に自民党)、憂慮していましたが、年寄り方はかえって元気なんですね。少し(ほんの少しですが)安心しました。
民主党は、何もしてないのに、勝手にライバルの自民党が自壊してくれたおかげで安心しきっているようですが、そんなに甘くはないでしょう。


なぜと言って、沖縄米軍基地移転問題、郵政民営化の逆行、高速道路料金見直しの3点は、いずれも参院選までには容易に解決できそうもありません。どれも重大な公約違反、いわば国民に対する裏切りになり、支持率の大幅低下は否めないからです。
米軍基地移転問題を5月決着というのは、どう考えても無理があります。国内の県外と言えば、移転先候補が大反対するでしょうし、社民党が言うように国外などとすれば米国と折り合いがつくはずがないからです。
と言って、いまさら原案に復するのも困難なように、民主党自身がコトを運んでしまいました。ほんとうは、長期スパンで段階的に交渉を行うのがよいはずですが、時間がありません。
郵政民営化の逆行というのは、貯蓄限度額引き上げが民業圧迫になり、ひいては景気回復路線に逆行する施策だという意味です。一方で、高速道路料金の休日1000円を値上げしてでも、道路建設予算を増やして、景気刺激をやろうというのに、貯蓄限度額引き上げは矛盾どころか、意図がわかりません。
日本郵政の非正規社員の正規化など、人気取りにはいいかもしれませんが、今打つべき手ではないでしょう。
対するに、自民党、みんなの党、たちあがれ日本(は括弧付きでいいかな)の参院選戦略はいかなる手がよいでしょうか。
これは実は存外簡単かもしれません。
改革施策を望む都市部の候補は、みんなの党中心の改革派に担ってもらい、財政投入派をはじめとした地元経済の活性化を主張する候補は、自民党やたちあがれ日本(括弧付き)から出せばよいのです。本来、後者には国民新党もはいるんですけどね。
そうすれば、都市部と地方で政策の矛盾を起こしている民主党には、十分対抗できるでしょう。
高速道路料金を値上げして、新たに道路を作ろうという民主党は、都市部の有権者がみんなの党に流れてゆきます。一方では、郵政民営化の逆行で、地方の金融機関は民主党を見限って自民党やたちあがれ日本(括弧)に戻ってゆくでしょう。
両者から挟み撃ちを食らえば、民主党の立ち往生は間違いなしです。
とは言っても、けっして私は新自由主義(みんなの党)や新保守主義(自民党その他)に組するわけでもありません。上記の選挙戦略を、民主党のみなさんにも知っていただき、大いに切磋琢磨していただこうという主旨です。
いまさら、社民党、国民新党、共産党、公明党について書かないのも、けっして各党のみなさんの活躍を期待していないからではありません。大いに政策論議を戦わせ、競争してもらいたい、ということに変わりありません。念のため。
それではみなさん、健闘を祈ります。

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