個人投資家の選択その2。

金曜日の相場は下げやすい。
週末の48時間をリスクにさらすのが危険だからなのだろう。
先々週の10日もそうだったが、24日も10%近い大暴落となった。
1929年の大恐慌のとき、ニューヨーク市場はピークから3年で85%下げたそうである。
日経平均は、ざっくり言うと、直近の最高値がサブプライム問題が表面化する直前の2007年の7月の18000円くらい。
これを大恐慌にそのまま当てはめれば、2010年の夏に日経平均は2700円になることになる。
現在値の三分の一くらいになって下げ止まるわけだ。


24日は為替が急変動した。
ドルが1ドル100円を割ったと思ったら、あっという間に90円台をつけた。
信じられない動きである。
FX投資家の損失確定売買も膨らんだと聞く。
ぼくは、23日も24日も株を買ったが、同じくドルも買った。
ユーロが安くなるのは予想していた。
3月にミラノにサッカー観戦に行った。
1ユーロ150円台後半だったと思う。
ドゥオーモ前のファストフードの安っぽいランチセットが約7ユーロだった。
1000円以上したのだ。
購買力平価なんて古典的かもしれないが、いくら円より高金利とはいえ、ユーロはバブルではないかと思ったものだ。
帰国後しばらくして、持っているユーロはすべて売った。
円高は輸出企業にとって大ダメージをもたらす。
ソニーが23日に発表した業績下方修正2700億円の半分近く(1300億円)は為替差損だそうだ。
しかし、グローバルマネーが、先進国で最悪の財政赤字国通貨であるはずの円しか信用していないというのは、もっとポジティブ・サプライズとしてとらえてもいいのではないだろうか。
1990年代の「失われた10年」と言われた期間、日本向け融資には「ジャパン・プレミアム」という名の上乗せ金利があった。
屈辱の歴史である。
しかし、いまや金融システムは日本しか信用できず、企業が債務を圧縮して相対的に倒産リスクが低くなっている日本に金融波乱からの逃避マネーが還流しているのだ。
これが日本企業の株に向かわないとは思えない。
輸入企業にとっては言うまでもなく原料費安となる。
出版社は海外版権を安く買い付けられる好機だし、頭髪で悩む不肖も並行輸入価格がたいへん安くなってありがたい。
海外旅行もドル建てやユーロ建てで航空チケットが買えればずいぶん安い。
ポンドなんてあり得ないくらい高かったが、今ならバカ高いロンドンのホテル代も安く感じるだろう。
こういうプラス面をもっと見るべきではないだろうか。
麻生総理は過去最大規模の住宅ローン減税をするという。
金利は数年上がりようがなく、不動産価格は下がり続けている。
最近、都心部には続々と優良マンションが建った。
これらを使った不動産投資がこれから研究しがいがあるかもしれない。

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