今回の自民党総裁選。
今まで見たことがないほどの茶番である。
もっともひどいと思うのは、総選挙の日程が先に決まっていることだ。
衆議院の解散は総理大臣の専権事項であるはず。
福田現総理は、解散はしないのだ。
そして、次の新しい総理大臣は、まだ決まっていない。
それなのに、衆議院を解散し、総選挙する日程まで、マスコミが勝手に書いている。
日本はこれで本当に法治国家なのだろうか。
次の総理大臣は、
「解散? そんなの、しないよ。誰が決めたの? 決めるの俺だけど」
と言ってほしい。
与謝野陣営の後藤田正純は、あるテレビ番組で、
「与謝野が総理になったら、解散せず任期を全うしてもらいたい」
と言ったそうだ。
後藤田は、消費者金融のグレーゾーン金利撤廃を進めて、多重債務者や零細事業者を危険な街金に追いやった大馬鹿者だが、この発言は正しい。
解散したくなかったら、解散などしなくていいのである。
それで公明党が政権離脱するなら、どうぞご勝手にと言えばいい。
公明党が民主党と連立を組めば、すっきりしていいではないか。
そうすれば民主党から離党者が出てきて、かえって党勢が増すかもしれない。
都議選の都合で衆議院解散をコントロールする与党政党など、もってのほかなのである。
もう一つ茶番なのは、つまり総選挙を前提に立候補者が乱立していることだ。
東京出身議員が多いのは、次回選挙で民主党の党勢が首都圏で強まるのを警戒し、マスコミで名前を売るせいではないのか。
東京選挙区の与謝野、小池、石原がやっていることは、総裁選ではなく、自らの選挙戦なのである。
華々しく勝ち目のない戦に打って出て自民党を盛り上げ、選挙を手伝ってもらう公明党を喜ばせているとも言える。
だから総理を目指す人間のくせに、主張に迫力がない。
恥ずかしくて見ていられない。
麻生、小池、石原の三人が立つのは、前々から予測されている通りとなった。
麻生と小池は対立軸がまだわかりやすい。
麻生は地方に優しい古い自民党政治に戻れと言っている。
小池は小泉改革路線はまだ道半ばだからその継続を言っている。
経済が厳しいと、小池の主張は共感を得にくいだろうし、逆に古さを感じる。
古い自民党的な麻生のほうが新しく感じるのは、時代の気分のなせる業かもしれない。
石原は何を言いたいのか、よくわからない。
世代交代を主張すればいいと思うのだが、そういう感じがしない。
石破と与謝野は、そもそもどうして出馬したのか、もっとわからない。
麻生と小池だけなら、次の総理を選ぶ論戦になりえただろう。
ぼくは小池という人物はまったく支持できないが、政策で選ぶなら迷いなく小池である。
しかし、次期総理になってほしいのは、小沢一郎だ。
麻生人気というのは自民党の幻想で、本当は麻生バブル。
麻生で総選挙をしても、現有議席の維持はまったく不可能だろう。
多くの調査が示すとおりなら、自公連立より民主党単独あるいは野党連立が衆議院で数が上回る。
小沢政権が誕生する可能性が高い。
それは大ウェルカムである。
民主党のマニフェストには疑問が多い。
でも、ぼくは歴史の歯車を動かすことが大事なのだと思っている。
小沢が総理になり、そして任期を終えて政界引退してもらわないと、歴史は先に進まない。
同様に、麻生にも一時でも総理になり、野党第一党総裁のままでいいから政界引退してもらう。
この、自民党のもっとも古い文化を持った象徴的な二人には、政治家として成仏してもらわないといけない。
恨みを残しながら生きながらえては、今の40代以降の、真剣にサバイバルしないといけない世代の邪魔になるだけだからだ。