プロの仕事を視覚化した本『佐藤可士和の超整理術』

元博報堂のクリエイター。
日経系の雑誌などを通じて、「とにかく仕事ができる人」としての認知度抜群。
…なんてことはわかっていたが、ビジネス書編集者としては、
「やられた!」
の一言だ。
これ、いい本である。
プロとして日頃やっていることを言語化しているので、ものすごくリアリティがある。
というか、エラそうに言えば、小生だってやっているようなことなのだ。
この著者にとってのクライアントが、私にとっては著者。
だから、
「大切なのは相手の思いを整理すること」
「整理するには客観的な視点が不可欠」
「思考回路の整理をきっちり行うようにしたら、あいまいな部分がどんどん消えていく」
「問題の本質を突き止めることとは、プライオリティをつけること」
「他人事を自分事にする」
「問題解決の手がかりは必ず対象の中にある」
といった主張は、むしろ当たり前のようにやっている。
しかし、こういうふうに視覚化してはこなかった。
それが新鮮なのだ。
デザインとは整理である、と著者は言う。
デザインを編集に置き換えても、この本の内容は成り立つ。
編集も、整理である。

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