「取りに行けよ!なんで止まってるんだよ!…やってることやらないと」

アジアカップ@ハノイ、サウジアラビア戦。
客が少なかったせいか、珍しくピッチの選手の声が鮮明にテレビで聞こえた。
まだスコアレスの前半24分、サウジが右CKから上げた山なりクロス。
川口能活が手ではじいたボールは反対サイドに意外とゆっくり転がる。
しかしゴール前を固めた日本選手の誰一人、そのボールを取りに行かない。
取らなければサウジのスローインになるし、取ればカウンターのチャンスだ。
それを足を止めて見送る選手たちに川口が激しく指示した言葉が「取りに行けよ!」。


この試合はナマで見られなかった。
見たのはすべての結果を知った翌々日。
なので、振り返ってみると、このベテラン選手は危機を察知していたように思える。
当初は1日休息が短く、移動があるサウジが身体的には不利と見られた。
しかしサウジの選手にはキレがあり、日本の疲労の蓄積は誰の目にも明らか。
気候のせいだけでなく、オーストラリア戦で身体も精神も使い果たしたように見えた。
あの試合後、選手もスタッフもマスコミも、見ているぼくらも、サウジには勝てる。
そう思ったんじゃないか。
監督でさえも試合内容を誉め、ゆるんだんじゃないか。
オシム語録通りPK戦が運であるとするなら。。。
オーストラリアに10人でPK戦に持ち込まれた時点で実質負け。
28日の韓国との消耗戦でも同じパターンだった。
シビアに言えば、日本は実質3連敗。
敗因など、ぼくにはわかる由もない。
しかし川口の言葉から推測すると、練習でやっている緻密なプレイができていなかったのか?
1週間前に書いたことの続きで言うと。。。
俊ちゃんと高原が封じられると得点ができない。
だから1点目のあとの2点目が遠い。
昔でいうとゴン中山のような切り札になるスーパーサブがいない。
だから悪い流れを変えられない。
大人しく従順な選手ばかり招集された。
だから味方の悪い流れを修正する現場監督がいない。
オシムはリスクを取るエレガントなサッカーを続けると明言している。
ジーコのときは、相手が強くても弱くても、相手に合わせる試合が多かったように思う。
オシムは、相手に合わせるより自分たちの形で勝つことを求めているように思う。
強豪チームがリーグの中で取るようなやり方?
たとえばマンチェスター・ユナイテッドがプレミアリーグで相手に合わせて戦うなんて。
そんなこと想像ができない。
相手が中東だろうと韓国だろうとオーストラリアだろうと、日本は日本の戦いをする。
そういう方針のように思える。
あとは選手の集中力があれば、その方向性にリアリティが伴うのだろう。
優勝したイラクの10番、ユーニス・ムハマード。
あの選手の詰めのキレ、闘志はすごかった。
サウジのヤセル・カフターニもすごかったが、それを封じ込めたイラクの守備はどうだ。
日本代表に、そうした凄みを感じる選手はいただろうか。
中澤はMVPものだし、阿部のやられたらやり返す気迫も賞賛に値する。
けれども、かれらが奮闘してさえ大量失点した相手を、ゼロ封したチームもあったのだ。

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